農業生産法人の呼称・要件が変わります
2016.03.22更新
農業生産法人の呼称・要件が変わります
平成27年の農地法の一部改正によって、農業生産法人の要件が見直されました。
また、農地を所有できる法人であることを明確にするため、農業生産法人の呼称が変更されます。この改正は、平成28年4月1日から施行されることになっています。
※農業生産法人とは
農地法第2条第3項に定めた要件を全て満たした「農業経営を行うために農地を取得できる法人」であり、農事組合法人、合名会社、合資会社、株式会社(非公開会社に限る)、合同会社の5形態があります。
【改正点】
◆1.呼称
農業生産法人から「農地所有適格法人」へ変わります。
◆2.構成員・議決権要件(構成員:株主、社員、組合員)
農業関係者の総議決権が、現行法の「3/4以上」から「1/2超」に緩和されます。
また、農業関係者に「農地中間管理機構」・「農地利用集積円滑化団体(市町村や農業協同組合など)を通じて法人に農地を貸し付けている個人」が追加されます。さらに、農業関係者以外の構成員の要件が撤廃されます。
◆3.役員要件(役員:取締役、業務執行社員、理事)
現行では「役員の過半数」が農作業に従事している必要がありましたが、改正後は「役員又は重要な使用人のうち1人以上」が農作業に従事していればよいことになります。
今回の改正は、いずれも農業の6次産業化を通じて経営発展を促進することを目的としています。平成21年の農地法改正以降、法人の農業参入は増加傾向にありますが、この改正を受けて、より一層法人の農業参入が進むことになりそうです。