武富士が会社更生法の申請
2010.10.01更新
武富士が会社更生法の申請
9月26日,消費者金融大手の武富士が会社更生法の申立てを東京地方裁判所に行いました。会社更生法とは、株式会社が自力で全ての債務を返済出来なくなったことを理由に、自主再建を目的とした更生手続きを行う場合について定められた法律です。武富士は今後,新経営陣のもと,経営の再建を目指すことになります。
現在、武富士に対して過払金返還請求が行われていますが、会社更生法による手続きの中で、過払金債権が大幅にカットされることになります。具体的な取り扱い(カットの割合・返還時期等)については、更生計画によって決定されるため、現時点では未定です。
武富士は、現在は取引がなくても、過去に取引をしていた借り手に対してもホームページ上で過払金発生の有無等についての調査・対応を受け付けています。
~他社の動向~
昨年9月のアイフルの事業再生ADRに続き、今回の武富士の会社更生手続きの申立てに見られるように、過払金返還と貸金業法改正(特に総量規制)が大きな負担となっている消費者金融の窮状を改めて浮き彫りにしました。消費者金融業者の数はピーク時には47,000であったものが、2008年には10,000を下回っており、2割程度にまで減少しています。
銀行傘下にあるアコム・プロミスは破綻することはないとの見解がありますが、経営状況が厳しいことには変わりなく、新たな成長モデルを発見できない限り今後の経営はますます悪化することが予想されます。
貸金業者が法的整理を行うと過払金は法律上大幅にカットされてしまいます。現在借入れがある方はお早めに手続きを取ることをお勧めします。