メルマガCLOSEUP(Vol.034 役員報酬個別開示/成年後見10周年/法律用語/今月のHP/ラジオ)
2010.04.28更新
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ CLOSE UP VOL.34 星野合同事務所 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■◇2010/04/28◇■■ ◎はじめての方へ このメールは当事務所お取引先、または当事務所所員が名刺交換させて頂いた 方、メルマガ配信登録をしていただいた方に配信させていただいております。 登記、法務、税務、許認可等に関し、有用と思われる情報を少しずつ提供いたし ますので、よろしくお願いします。 当メルマガは等幅フォント(MS明朝、MSゴシック等)に最適化されています (アウトルックエクスプレスの設定法、本メール末尾)。 ※配信停止を希望される方は、(1) 件名に「配信停止」と入れ、このメールに返 信していただくか、(2) https://j.blayn.jp/sm/p/f/tf.php?id=hgo にアクセス し、メールアドレスを入力欄に入れて「解除」ボタンを押してください。 ┏━━━━━━━━━┓ ━━┫ Contents ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┗━━━━━━━━━┛ 【1】上場会社に1億円以上の役員報酬等の個別開示を義務付け 【2】成年後見制度創設10周年 【3】あいうえお順で覚える!!法律用語 【4】今月のホームページ注目記事 【5】ラジオ「お金の悩み110番」レポート!!九州地区で放送開始! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 【1】上場会社に1億円以上の役員報酬等の個別開示を義務付け ☆★────────────────────────────────★☆ 取締役および監査役の報酬については、株主総会の決議(会社法第361条第1項) によってその上限額を定め、その具体的個別の支給額の決定は取締役会へ一任す る旨の決議、監査役については監査役による協議(会社法第387条第2項)が行わ れ、更に取締役については取締役会の決議によりその個別の支給額の決定を代表 取締役に一任、監査役の場合にも監査役の協議により、更に常勤監査役の決定に 一任される実務があるところです。 上記は、役員の報酬額の決定方法についての会社法上の定めおよび実務です。会 社法では、更に「公開会社」(会社法第2条第5号)については、各事業年度毎 に、事業報告書に取締役、監査役別の報酬等の総額およびその員数(社外取締 役・社外監査役について、別途記載)を開示するものとされています(会社法第 435条第2項・437条・442条、会社法施行規則第121条第3号)。 なお、ここで言う「公開会社」とは、会社法上の定義であって、株式について譲 渡制限が付されていない会社のことです。 他方、証券取引所等の株式市場に上場している会社等は、金融商品取引法上、 「上場会社等」といいます。金融商品取引法上の「上場会社等」の会社は、投資 家等への継続開示として有価証券報告書を作成し、公衆の縦覧に付さなければな りません(c.f.金融商品取引法第24条第1項等)。 この有価証券報告書においては、「コーポレート・ガバナンスの状況」という開 示事項があり、平成18年より当該箇所において役員報酬の内容として、社内取締 役と社外取締役に区分した総額の開示が求められてきました。 今般、金融庁は、本年2月22日に有価証券届出書の当該開示事項等について定め る「企業内容等の開示に関する内閣府令(案)」を公表し、各個別の役員ごとに おいて、その受け取った報酬等の額が1億円以上である場合には、その当該個別 の役員についてはその報酬額、種類別(金銭報酬、ストックオプション、賞与、 退職慰労金等の区分)を開示することされ、本改正案は本年3月31日に改正され ました。本改正は、2010年3月31日に施行され、3月決算会社ですと、来年提出 する有価証券報告書から開示が必要となります。 本改正に対しては、「1億円以上」について日本経済団体連合会などを中心に反 対意見が出されていましたが、金融庁の原案どおりとなっております。 ☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 【2】成年後見制度創設10周年 ☆★────────────────────────────────★☆ 平成12年に創設された成年後見制度が、今年で10周年を迎えました。法務省や裁 判所、関係諸団体の周知等によって、制度が広く認知され、利用件数はこの10年 で飛躍的に伸びています。ここでは、改めて成年後見制度についてご紹介しま す。 <任意後見制度> 現在の判断能力は問題ないが、将来、判断能力が低下した場合に備えて、本人が あらかじめ任意後見受任者(任意後見人となる予定の者)との間で任意後見契約 を締結する方法です。契約の締結は公正証書で行う必要があります。判断能力が ある状態での契約締結ですので、自ら任意後見受任者を選ぶことができますの で、信頼のおける人に頼むことができますし、財産の管理方法(毎年孫にお年玉 をあげたい等)や生活の希望(施設ではなく自宅で生活したい)等を残すことが できる点も大きなメリットです。 1.委託者と任意後見受任者任意後見契約締結(公正証書) ↓ 2.判断能力低下 ↓ 3.任意後見受任者等が家庭裁判所に任意後見監督人の選任申立て ↓ 4.任意後見監督人の選任(任意後見開始) <法定後見制度> すでに判断能力が低下した方の財産管理・身上看護をすることを目的とし、配偶 者や4親等内の親族が家庭裁判所に後見開始の審判の申立てを行い、裁判所の審 判によって後見人が選任されます。申立ての際に後見人の候補者を立てることが できますが、親族間に争いがある等の場合は第三者(弁護士・司法書士・社会福 祉士等)が選任されることが多いようです。家庭裁判所の監督のもと、法定後見 人には契約の取消権・同意権等非常に大きな権利が与えられます。 1.配偶者、親族等が家庭裁判所に後見(保佐・補助)開始の審判の申立て ↓ 2.家庭裁判所調査官の調査 ↓ 3.裁判所の指定する医師の鑑定 ↓ 4.裁判所が後見(保佐・補助)開始の審判(法定後見開始) 最近は判断能力が低下した高齢者の方の親族等から、その財産の処分のために後 見制度を利用しようとする方が多く、「後見制度を利用して○○を処分しても問 題ないか」といったご質問を受けることが増えています。居住用不動産の処分に は家庭裁判所の許可が必要ですが、その他の財産について、後見人には財産を管 理・処分する権利がありますので法律的には可能です。しかし、後見人はあくま でも被後見人等のための財産管理権があるに過ぎず、しかも善管注意義務が課さ れますので、安易な財産管理は後日の紛争を招きかねず、注意が必要です。 成年後見制度の詳細は当事務所にお問合せください。 ☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 【3】あいうえお順で覚える!!法律用語 ☆★────────────────────────────────★☆ 「お」おんしゃ〔恩赦〕 司法権によって言渡された刑罰を行政権によって減免させ、あるいは公訴権を消 滅させることをいいます。これは「恩赦法」という法律で定められており、大 赦、特赦、減刑、刑の執行の免除、および復権の5種類があります。恩赦の決定 は内閣が行い、認証については天皇が国事行為として行います。 判決確定後の社会・事情の変化により刑罰の妥当性が失われた等の場合や、いわ ゆる冤罪被害者の救済の為に、恩赦が行われることがあります。 次回は「か」から始まる用語を解説します! ☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 【4】今月のホームページ注目記事 ☆★────────────────────────────────★☆ → 貸金業法改正 総量規制と上限金利の引下げが焦点 → 公益法人全国申請状況が発表されました https://hgo.jp/?mailmaga ☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 【5】ラジオ「お金の悩み110番」レポート!!九州も4月より放送開始! ☆★────────────────────────────────★☆ 4月11日からKBC九州朝日放送で『お金の悩み110番』が放送開始されました! 九州地区の方々にもお金の悩みの解決方法をお届けしています! ■日時 毎週日曜日17:45~17:55 ■ラジオ局/KBC九州朝日放送 KBS京都、ラジオ日本でも引き続き『お金の悩み110番』が放送中です! 関東・関西地区の方々にもお金の悩みの解決方法を毎週お届けしています! ■日時 毎週土曜日17:30~17:40 ■ラジオ局/KBS京都 ■日時 毎週日曜日16:50~17:00 ■ラジオ局/ラジオ日本(AM1422kHz) 当事務所所長の星野がコメンテーターとして出演し、遺言相続、借金問題中心に 法律問題を解説しています。お時間のある方は、お聞きいただければ幸いです。 ━━▲等幅フォントの設定法▲━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ お使いのソフトがアウトルックエクスプレスの場合、「上部メニューのツール →オプション→読み取り→フォント→プロポーショナルフォント→MS明朝、ま たはMSゴシックを選択→OK→OK」という操作の後メールを開けば、最適化 された状態でこのメルマガを読むことができます。 ──────────────────────────────────── ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ ■発行:星野合同事務所 https://hgo.jp/?mailmaga ■お問い合わせ close_up@hgo.jp 03-3270-9962 ■編集担当 阪口 ■購読登録・解除 https://j.blayn.jp/sm/p/f/tf.php?id=hgo ■バックナンバー https://hgo.jp/?mailmaga 掲載文章の無断転載を禁じます。情報内容には万全を期していますが、 これに基づき万が一損害が発生した場合には責任を負いかねます。 All Rights Reserved, Copyright (C) Hoshino Godo Office. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆