星野合同事務所

【Close up】 Vol.108 終活を考える/遺言能力

2016.08.05更新

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  CLOSE UP VOL.108  司法書士法人・行政書士法人 星野合同事務所

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇2016/6/30◇━━

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★ INDEX
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  【1】終活を考える(ライフエンディングへの備え)
  【2】遺言能力
  【3】あいうえお順で覚える!!法律用語
  【4】ラジオ番組レポート!
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【1】終活を考える(ライフエンディングへの備え)
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昨今、終活ブームもあり、自分の最期について考える方が
増えてきているように思います。

しかし「終活」「エンディングノート」「遺言」・・・
様々なキーワードはよく耳にするものの、
それぞれがどのようなもので、自分にとって必要なものは何なのかについて、
イメージをしっかり持つことができている方は、まだ少ないと思われます。

また、年齢を重ねるにつれて感じる不安やリスクは様々です。
このような不安やリスクに対して、どのようなことができるのか、
具体的に見ていきたいと思います。


◆死後の相続リスクの回避・・・遺言(いごん)

一般的に「ゆいごん」と読む場合がありますが、
法律用語としては「いごん」と読みます。
ご自身の財産について、
死後の処分方法等を法律の形式に従って遺言書として残します。
相続トラブルについての裁判件数は、年々増加しており、
家族間で骨肉の争いが繰り広げられています。

財産の処分方法のほか、
ご家族への思いを法律的に有効な遺言で残すことによって、
相続問題を回避することができます。

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遺言はご自身が亡くなった後の相続リスクを回避するためのものです。
遺言の効力が発生するのは、当然、ご自身が亡くなった後になります。
では生前のリスクにはどのように対応すれば良いでしょうか?
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◆判断能力低下時(認知症)の財産管理・身上監護リスク・・・任意後見契約

ご高齢者の抱える不安の一つとして、
自分の判断能力の低下、認知症のリスクがあります。
判断能力が低下してしまうと、適切な財産管理ができず、
また必要な介護サービスの契約もできません。

このような判断能力の低下後の財産管理についての事後的な制度として
「法定後見等制度」があります。
これは、判断能力が低下した本人に代わり、
適切な財産管理・身上監護を行う後見人等を裁判所が選任する制度です。

しかし、法定後見等制度はあくまでも事後的な制度であるため、
面識のない第三者の後見人が選任されたり、
財産管理についても、事前に本人の要望を確認できないことから、
本人のご希望を反映した財産管理が行われなかったりする可能性があります。

事前に判断能力低下のリスクに対応するものとして
「任意後見契約」というものがあります。
任意後見契約は、判断能力の低下に備え、
予め後見人候補者や財産管理方法を契約によって定めておくものです。
これにより、判断能力低下後には、
ご自身が信頼をしている方に要望に沿った財産管理を
行ってもらうことができます。

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遺言・任意後見契約は、それぞれ、死後若しくは判断能力低下後に備え、
「財産」の処分方法、管理方法を定めておくものです。
では、財産以外の不安については、どのようなことができるでしょうか。
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◆施設入所関連リスク・・・身元引受委託契約

有料老人ホーム、介護付高齢者用マンション等、
高齢者施設に入所するにあたって、ほとんどの施設が、
「身元保証人」「身元引受人」を立てることを要求します。

通常は、施設利用者のご親族がなる場合が多いのですが、
親族が身元引受人を引き受けてくれない、親族がいないなどの理由で、
身元引受人を立てられないと、施設入所ができない場合があります。

「身元引受人」「身元保証人」・・・施設によって意味合いは異なりますが、

 ・施設利用者が施設利用料を滞納した際の連帯保証人
 ・施設利用者の万一の際の緊急対応(医療同意、搬送同行)
 ・施設利用者死亡時の各種手続(利用料の精算、施設退去等)

などの事務を行う方を指します。

身元引受人を立てることができない場合、
信頼できる事業者と「身元引受委託契約」を締結することによって、
リスクを回避することができます。


◆死後の事実行為リスク・・・死後事務委任契約

遺言では、ご本人の死後の「財産」の処分方法を残すことができます。
しかし、財産のほか、ご本人の死亡後は、
各種届出、葬儀の手配、施設等の退去手続きなど、
法律事務以外の事実行為が必要となります。
こちらも通常はご親族の方が行うものですが、
ご親族の方が対応してくれそうもない、
或いは、ご親族には迷惑をかけたくないなどの事情がある場合は
どのようにすればよいでしょうか。

いわゆる事実行為の業務を代わりに行うために、
予め締結する契約が「死後事務委任契約」です。

具体的には・・・
 ・親族や関係者への連絡 
 ・葬儀執行、納骨(お墓)
 ・医療費や施設利用料、その他一切の債務弁済事務
 ・家財道具や生活用品の整理・処分
 ・行政官庁などへの諸届
 ・キャッシュカードの解約
 ・ペットの里親探し、引渡し

その他、ご本人のご要望に沿って契約に基づき業務を行います。


上記のように、ご自身の老後の不安に対して事前に備えることにより、
様々なリスクを回避することができます。
そして、お一人お一人にあったサービスをご提供するために、
ご自身が考えている終活の内容を記したものが、
いわゆる「エンディングノート」となります。

弊所では、お客様の様々な高齢者リスクに対して、
最善のサービスをご提供いたします

ご気軽にご相談ください。

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【2】遺言能力
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遺言が有効に成立するためには、意思能力を有しなければなりません。
方式違背の遺言、錯誤による遺言などと同じく、
意思能力を欠く者の遺言は無効とされます。
一般の取引において法律行為をするときに
意思能力を備えていなければならないのと同じです。
この意思能力は、自分の行為の意味と結果を
理解することができるだけの意志の力を指し、
一般には、7歳ころから次第に備わり始めるといわれていますが、
法律行為の種類、内容に応じて要求される程度も異なるものと考えられます。

法律行為の都度その人に意思能力があるかどうかを
確認することは現実的ではありませんので、
法律は、ある程度客観的な基準を設け、
家庭裁判所の審査判断によりその基準に達しない人を制限行為能力者と定め、
その人の法律行為については事後に取り消すことを認めています。
制限行為能力者には、成年被後見人、被保佐人、被補助人と
後に述べる未成年者があります。

遺言については、これらの制限行為能力に関する規定は適用されません。
遺言に相応しい意思能力を備えている人であれば、
何の制約もなく遺言をすることができることになります。
ただし、成年被後見人については、
事理を弁識する能力を欠いた状況にありますので、
遺言をすることができるのは、
事理を弁識する能力を一時的に回復したときに限り、
また、能力の存否について争いを生じないように、
遺言の席に医師2人以上が立会い、
かつ、遺言者が遺言をするときにおいて精神上の障害により
事理を弁識する能力を欠く状態になかった旨を遺言書に付記して、
これに署名し、押印しなければならないことになっています。

遺言を他の取引行為等と区別する理由としては、
遺言は人の最終意思として尊重すべきものであること、
本人の財産の安全を考慮すべき程度が取引行為等に比べて低いこと、
遺言は一定の限られた事項について、かつ、
厳格な方式を踏まなければ有効に成立しないので、
意思能力を欠く人が遺言をすることはないと
期待できること等があると言われています。

遺言は、満15歳に達していれば、親権者の同意なしに、
単独ですることができます。
逆に15歳に達しない者のした遺言は無効です。
この年齢制限は、旧民法が婚姻年齢(男17歳、女15歳)に合わせて
遺言年齢も定めていたものがそのままとされたものだと言われています。

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【3】あいうえお順で覚える!!法律用語
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5月31日にご案内させていただいたClose up Vol.107の
本コーナーにつきまして、内容に誤りがございましたので
訂正致しますとともに深くお詫び申し上げます。

以下、訂正させていただいた内容でございます。

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「や」で始まる法律用語

【屋号(やごう)】

屋号とは、苗字とは別に商店の商業上の名であり、
生国や姓の下に「屋」をつけたものが多くみられます。

江戸時代、武士以外の身分は姓を名乗れませんでしたが、
商人などの身分が生まれ、便宜上必要となったことから
つけられたのが屋号の始まりです。

その後、明治維新で全ての国民が姓を名乗ることになり、
屋号を姓とした家が多く誕生しました。
商業においては、屋号は看板として商人の信用の基礎となり、
現在でも屋号を商号として使用している会社や個人事業主は多くみられます。

屋号は店舗ごとに複数持つことができ、
禁止されている名称以外は、特に許可手続きや申請手続きを経ることなく
自由に使用することができます。

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以上になります。
今後このようなことのないよう、社内のチェック体制強化を図って参りますので
何卒ご容赦いただけますよう重ねてお願い申し上げます。


「ゆ」で始まる法律用語

【優等懸賞広告(ゆうとうけんしょうこうこく)】

民法529条は、「ある行為をした者に一定の報酬を与える旨を広告した者は、
その行為をした者に対してその報酬を与える義務を負う」と定めており、
これを懸賞広告といいます。

そして懸賞広告の中でも、指定した行為を行った者のうち
優等者にのみ報酬を与えるものを優等懸賞広告といいいます。

具体例としては、警察庁が実施している、
犯罪捜査にあたり被疑者の逮捕に直結する重要な情報を提供した者に対して
懸賞金を支払う「捜査特別懸賞金制度」や
各団体が実施する懸賞小説等がこれにあたります。

優等懸賞広告の応募は広告で定められた期間内に行う必要があり、
優等者の判定は広告で定められた者が行いますが、
その定めがない場合は、広告者自身が行います。
また、応募者は判定について異議を述べることができないとされています。


次回は「よ」から始まる用語を解説します。

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【4】ラジオ番組レポート!
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