星野合同事務所

「過払い金返還請求」の記録 情報登録を認めず

2010.01.20更新

「過払い金返還請求」の記録 情報登録を認めず

消費者金融などの利用者が過去に払いすぎた利息の返還を求める「過払い金返還請求」をした場合、消費者金融会社などが加盟する「日本信用情報機構」は請求をした利用者について「契約見直し」という情報をつけて管理しており、その後の借入が難しくなる場合がありました。

したがって、債務を完済し解約後に請求をしたとしても信用情報の掲載を逃れられる保証はなく、過払い金返還請求をするには一定の覚悟が必要とされてきました。

この問題につき、金融庁は過払い金返還請求については、請求したかどうかは個人の支払能力とは関係ないとの趣旨から、請求した事実を個人の信用情報に反映させない旨の方針を決定しました。

これにより、貸金業者は自社に返還請求してきた利用者以外の情報を把握できないことになります。

信用情報に事故情報として掲載されることを恐れて過払い金返還請求を断念していた方も、今後は過払い金返還請求権という正当な権利を堂々と主張することができます。