星野合同事務所

【CLOSE UP】 Vol.124 リノベーションに民事信託を!/民法改正法案についてのポイント

2017.09.29更新

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  CLOSE UP  Vol.124  司法書士法人・行政書士法人 星野合同事務所

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇2017/9/29◇━━


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★ INDEX
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  【1】リノベーションに民事信託を!
  【2】民法改正法案についてのポイント
  【3】あいうえお順で覚える!!法律用語
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【1】リノベーションに民事信託を!
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資産管理、資産承継の手法として最近よく活用されている民事信託ですが、今回
は賃貸不動産を所有されている方に民事信託を活用してリノベーションをするス
キームのご案内です。

賃貸不動産を所有されている方の中には、建物の築年数が古く、そろそろリノベ
ーションや耐震補強などを施したいとお考えになっている方も多いのではないで
しょうか。
また、今までは自分で不動産を管理してきたものの、ご自身も高齢になり、そろ
そろ不動産の管理を息子に任せたいと考えている方もいらっしゃると思います。

ただ、もしもそう考えている間にご自身が認知症になってしまったらどうなるで
しょうか?
それ以降、不動産の処分はもちろん賃貸人として管理していくこともままならな
くなってしまうでしょう。更には万が一、そのままの状態でご相続が発生してし
まうと、不動産は相続人全員の共有となり、ご相続人間でトラブルになってしま
う可能性もあります。

そうなる前に是非、手を打っておきたいところですが、もちろん不動産の建替え
やリノベーションにはそれなりの費用が掛かりますので、まとまった現金がない
場合は融資を利用することも検討しなくてはなりません。

ところが、ご自身がご高齢である場合、融資の審査が通るかという不安もありま
すし、そもそもこれからご自身の名義でローンを組むこと自体に抵抗がある方も
いらっしゃると思います。

そのようなお悩みを一気に解決できるのが、リノベ民事信託です。
まずは不動産を親御さん(委託者兼受益者)から息子さん(受託者)に信託して
いただきます。その後、息子さんが受託者として当該不動産を担保に金融機関か
ら融資を受け、リノベーションを実行します。
※融資判断基準はお申し込み先の金融機関毎に異なります。

息子さんは以後、親御さん(委託者兼受益者)のためにこの賃貸不動産を管理、
場合によっては処分をすることになりますので、仮に親御さんに認知症が発症し
ても賃貸不動産の運営に何ら支障は生じませんし、引き続き、受益者として賃貸
不動産からの収益を生活費や療養費に充てることができます。

また、将来、親御さんに相続が発生してもこの賃貸不動産に関しては受益権が相
続財産となり、不動産名義の共有化を防ぐこともできます。そして信託契約の中
に予め信託財産の最終的な帰属権利者を定めておくこともできますので、遺言の
代用として資産承継の準備をすることもできます。

なお、親御さんのご相続時には、信託財産たる賃貸不動産を担保に借り入れた債
務が、相続税の債務控除として利用することができますので、相続税対策の一環
としても活用できます。

このように万能な効果が期待できる信託ですが、事後的に不備が生じないように
その契約内容はしっかりと作りこまなくてはなりません。

賃貸不動産を所有されている方、是非、一度当事務所までご相談下さい。



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【2】民法改正法案についてのポイント
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平成29年(2017年)5月26日、民法改正法案(民法の一部を改正する法
律・民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律)が
参議院で可決・成立し、同年6月2日に官報(号外第116号)に掲載され、公
布がなされました。

施行日は、原則として公布日から起算して3年を超えない範囲内において政令で
定める日とされています。

債権関係の規定(契約等)については、明治29年(1896年)に民法が制定
された後、約120年間ほとんど改正がなかったところ、今回の改正は、取引の
複雑高度化、高齢化、情報化社会の進展など時代の変化に対応し、消費者保護も
重視した抜本的なものとなっています。

改正内容は多岐にわたりますが、
本稿では(1)消滅時効、(2)法定利率、(3)個人保証、(4)定型約款の
重要な改正についてポイントのみお伝えいたします。

(1)債権の消滅時効期間
消滅時効の時効期間について、現行の民法では「権利を行使することができる時
から10年間」と規定されていたところ、改正民法案では「債権者が権利を行使
することができることを知った時から5年間」が追加されました。また、業種ご
とに異なる短期消滅時効が廃止されることになりました。

(2)法定利率の引き下げと変動利率制度の導入
法定利率を現行の年5%から引き下げて、当面の間は年3%にし、以後3年ごと
に市中の金利動向に合わせるという変動利率制度が導入されることになりました。

(3)個人保証における意思確認手続
事業用の融資について、個人(経営者等を除く。)が保証人となる保証について
は、事前に公正証書を作成することによる意思確認手続が新設されることになり
ました。

(4)定型約款の規定の創設
定型取引について、定型約款を契約内容とする旨の表示があれば個別の条項に合
意したものとみなされることとなりました。ただし、相手方の利益を一方的に害
する条項は認められず、定型約款の一方的変更についても一定の要件が設けられ
ております。



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【3】あいうえお順で覚える!!法律用語
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「く」で始まる法律用語

【クーリング・オフ】

クーリング・オフとは、訪問販売、電話勧誘販売、キャッチセールス、マルチ商
法等の特定の取引(=消費者にとって不意打ち性の高い取引)において、契約締
結後一定の猶予期間を与え、その期間内であれば無条件で契約解除を認める制度
です。
代表的なものとして、訪問販売や電話勧誘販売、エステや塾などの契約は、契約
書面を受領した日から8日間と定められています。
クーリング・オフ制度は消費者の保護・救済を目的とした制度であるため、申込
者が商人である契約(営業のための契約)には原則適用されず、また、一般消費
者であっても、通信販売やネット販売で購入したものについては適用されません
ので、注意が必要です。(通信販売の返品・返金制度は法律上のクーリング・オ
フ制度によるものではなく、販売業者が独自に定めているものです。)


次回は「け」から始まる用語を解説します。



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